手続き
納めなかったらどうなるか
反則金を納めないという選択は、別の制度へ移るという意味です。
二つの切符
青切符と赤切符 — 色が制度の区別そのものです
青切符
反則金
道路交通法 第百二十五条以下(交通反則通告制度)
反則者として通告を受け、期限内に納付すれば公訴は提起されません。行政上の手続きであり、前科にはなりません。
赤切符
罰金
道路交通法 第八章 罰則
刑事手続きです。金額は裁判所が法定の範囲内で決めます。反則金のように定額表から読み取ることはできません。
刑事の側
罰金
刑事手続きです。金額は裁判所が法定の範囲内で決めます。反則金のように定額表から読み取ることはできません。
上限
100,000円
道路交通法 第百十八条第一項第一号
下限
10,000円
刑法 第十五条(第八条を介した一般則)
労役場留置
1日 – 2年
刑法 第十八条第一項
- 適用期間
- 道路交通法 第百十八条第一項第一号(上限)、刑法 第十五条(第八条を介した推定・下限)
- 出典
- 刑法 第十八条第一項
- status
- 調査済み・未署名
罰金等臨時措置法 第二条
この規定は、特別法の罰金の上限が低い場合にこれを引き上げる実際の仕組みです。この違反の上限100,000円に適用したところ、引き上げは生じませんでした(適用後も100,000円)。適用して変化がなかったことを、適用しなかったことと区別して書いています。
罰金等臨時措置法 第二条
何が起きるか
納めないことは、免除ではありません
交通反則通告制度は、反則者が期限内に反則金を納めた場合に、その反則行為について公訴が提起されないという仕組みです。裏返すと、納付がないまま制度の枠が終われば、その前提が失われます。事案は刑事手続きの側へ進みます。
このとき変わるのは金額だけではありません。金額の決まり方そのものが変わります。反則金は定額表から読み取る金額でしたが、刑事手続きでの罰金は、法定の範囲内で裁判所が決めるものです。表を引けば分かる金額ではなくなります。
また、はじめから青切符の対象にならない場合もあります。道交法125条2項が定める除外事由にあたるときで、この場合は納める納めないの選択が生じる前に、刑事手続きの側にいます。
放置違反金は別です。道交法51条の4第13項により、納付期限を過ぎると公安委員会は督促状で期限を指定して督促しなければならず、放置違反金につき年14.5%の割合で計算した額の「範囲内」の延滞金と、督促に要した手数料を徴収することができます。条文が定めているのは上限であって、その割合そのものではありません。
金額の範囲
上限と下限は、別々の法律から来ています
この違反についての罰金の上限は10万円で、道交法118条1項1号が定めています。条文が示しているのは上限だけで、下限はこの法律のどこにも書かれていません。
下限の1万円は、刑法15条の一般則によります。刑法8条により、刑法の総則の規定は他の法令の罪についても適用されるため、道路交通法にこの点の特別の定めがないこの違反には、刑法の一般則があてはまります。二つの法律をまたいだ組み立てであって、道交法118条だけを根拠に下限を語ることはできません。
なお、刑法15条にはただし書があり、減軽する場合には下限を下回ることができるとされています。このサイトが示しているのは、減軽されない場合の下限です。減軽があたるかどうかは裁判所の判断であって、このサイトは扱いません。
完納できない場合
労役場留置には、計算式がありません
罰金を完納することができない場合について、刑法18条1項は、1日以上2年以下の期間、労役場に留置すると定めています。
ここで大事なのは、日数を算出する式が条文に書かれていないことです。金額をいくらで割る、といった定めはありません。期間は裁判所が定め、刑法18条4項により、罰金の言渡しとともに言い渡されます。したがってこのサイトは、金額から日数を計算する機能を置いていません。
また、上限は年を単位として書かれており、日数では書かれていません。うるう年をまたぐかどうかで、同じ2年でも実際の日数が変わります。年で定められたものを、日数に置き換えて示すことはしません。
確認したこと
効かない仕組みも、確認した上で書いています
罰金等臨時措置法 第二条 は、特別法の罰金について、上限や下限が一定額を下回る場合にこれを引き上げる規定です。刑法などを除く法令の罰金に広く適用されるため、道路交通法の罰金にも適用され得ます。
このサイトはこの規定を実際に適用して確かめました。結果は、この違反の上限100,000円に対して引き上げは生じませんでした(適用後も100,000円)。もともと引き上げの基準を上回っているためです。
確かめた結果として何も変わらなかったことは、確かめなかったことと同じではありません。触れずに済ませることもできましたが、書いています。
この制度が扱わないこと
このサイトが答えないこと、そしてその理由
以下は不足ではなく、内容です。いずれも「どの法令に何が書かれていないか」を、法令名と条文を挙げて限定的に述べたものです。
死傷事故は別の法律です
自動車運転死傷行為処罰法は、道路交通法を改正したのと同じ法律(令和八年法律第五十二号)で改正されていますが、罪と刑の定めはこの法律自身のものです。このサイトはその定めを採録していません。人の死傷を伴う事案は、この計算機の範囲外です。
- 自動車運転死傷行為処罰法 2026年7月21日施行
原文(道路交通法/ペイロードに記録された英語の原文。【 】内はこのサイトによる法令名の補足)
自動車運転死傷行為処罰法 (death/injury-by-driving offences) is vendored in the corpus and was amended by the SAME act that amended 道路交通法 on 2026-07-21 (令和八年法律第五十二号) — but its own offence/penalty structure is a SEPARATE instrument and is not transcribed into this payload.
即決裁判手続は別の法律です
交通事件即決裁判手続法は、軽微な交通事件をどう処理するかという「手続」を定めた法律です。手続法であってそれ自体に金額の定めがないため、このサイトでは扱っていません。この違反そのものの上限額と、この手続の上限額は別のものです。
- 交通事件即決裁判手続法 2026年5月21日施行
原文(道路交通法/ペイロードに記録された英語の原文。【 】内はこのサイトによる法令名の補足)
交通事件即決裁判手続法 (the summary-trial PROCEDURE for minor traffic offences) is vendored — procedural, carries no rate figure of its own, and is not modelled here.
最低速度は採録していません
【道路交通法施行令】最低速度は道路交通法施行令 第二十七条が定めています。第十一条・第十二条は「次条」「前条」としてこれに触れているだけで、その数値はこのサイトが採録した範囲に入っていません。読んだうえで採らなかった、ということです。
- 道路交通法施行令 (Cabinet Order No. 270 of 1960), 第二十七条 / 2026年5月21日施行時点
原文(道路交通法/ペイロードに記録された英語の原文。【 】内はこのサイトによる法令名の補足)
最低速度 (minimum speed, expressway mainline — 第二十七条 and neighbours, referenced in passing by 第十一条/第十二条's own cross-references) is a separate figure this fixture did not extract.
第八章のすべての条文は扱っていません
【道路交通法】道路交通法 第八章(第百十七条から第百二十二条まで)には、このサイトが反則金の限度額に結びつけた条文よりも多くの条文があります。採録したのは、別表第二 の各行が条名で名指ししている条文だけです。第百十七条・第百二十二条、および 第百十八条の二・第百十八条の三 は、限度額のどの行からも参照されていないため採録していません。
- 道路交通法 (Act No. 105 of 1960), 第八章 罰則(第百十七条―第百二十二条)/ 2026年7月21日施行時点
原文(道路交通法/ペイロードに記録された英語の原文。【 】内はこのサイトによる法令名の補足)
Chapter 8 (第百十七条~第百二十二条) has MORE articles than the eight this fixture joined to jpFinesCeiling. Only the ones 【道路交通法】別表第二's own rows reference by locator are transcribed (第百十八条, 第百十八条の二/三 excluded, 第百十九条, 第百十九条の二の四, 第百十九条の三, 第百二十条, 第百二十一条); 第百十七条 and 第百二十二条 (and 第百十八条の二/三) are not referenced by any 反則金 ceiling row and are not transcribed here.
少年事件では金額を家庭裁判所が定めます
【道路交通法】道路交通法 第百三十条の二第一項後段により、家庭裁判所の審判に付された場合の反則金の額は、同法 別表第二 に定める金額の範囲内で家庭裁判所が定めます。定額表から読み取れる数字は存在しないため、このサイトも金額を示しません。
- 道路交通法 (Act No. 105 of 1960), 第百三十条の二第一項後段 / 2026年7月21日施行時点
原文(道路交通法/ペイロードに記録された英語の原文。【 】内はこのサイトによる法令名の補足)
第百三十条の二第一項後段: when a juvenile's case reaches a family-court hearing, the court MAY order 反則金 payment on its own schedule, and the AMOUNT is then set by the family court itself — "その反則金の額は、第百二十五条第三項の規定にかかわらず、【道路交通法】別表第二に定める金額の範囲内において家庭裁判所が定める額とする" — within 【道路交通法】別表第二's ceiling, but not read off any fixed schedule figure this fixture can transcribe as a number.
減軽された場合の下限は示していません
【刑法】刑法 第十五条には、減軽する場合には下限を下回ることができるというただし書があります。このサイトは減軽されない場合の下限だけを示し、減軽の当否は扱いません。
- 刑法 第十五条ただし書
高速自動車国道の本線車道の法定速度は扱いません
【道路交通法施行令】本線車道の法定速度は施行令 第二十七条が定めており、このサイトは採録していません。一般道の数値を流用することはしません。高速道路の事案では、標識の速度を入力してください。
- 道路交通法施行令 第二十七条
呼気アルコール濃度の判定は行いません
このサイトの計算機は、アルコール濃度による区分を扱いません。判定に使える検証済みの数値表を持っていないためです。数値を出さないことが、ここでは正確さです。
- 本サイトのペイロード(未採録)
免許の停止・取消しの予測はしません
【道路交通法施行令】累積点数による処分は 道路交通法施行令 別表第三 と 道路交通法 第百三条 が定めています。読んではいますが、このサイトでは計算していません。「免許はどうなるか」を答える計算機は置いていません。
- 道路交通法施行令 別表第三 / 道路交通法 第百三条
外国免許・短期滞在者向けの規定は扱いません
このサイトが読んだ資料には、外国免許や国境を越える運転者に固有の規定は含まれていません。英語版も同じ内容の翻訳であり、それ以上の主張はしません。
- 本サイトのペイロード(未採録)
どこで支払えるかは書いていません
【道路交通法】法令から採れるのは期限と分割不可の定めまでです。窓口や取扱時間は採録していないため、書きません。実際の納付場所は、お手元の書面の記載に従ってください。
- 道路交通法 第百二十八条/第百二十九条、施行令 第五十一条第四項